
「目の疲れ・眼精疲労」といえば、ブルーライト対策と併せて20-20-20ルールなどの小休止対策がよく挙げれます。しかし、十分な好結果につながらない、治らないという人が多いように見受けます。
ここでは、なぜ治らないのかを検証します。
20-20-20ルール実践の余裕なし、日々の業務量と集中力

あなたは、パソコン作業中やスマホを見ているときに、目を時々休めるよう心掛けていますか。
デジタル時代にモニターなどの画面を眺めるときに、目に悪影響が出ないように「20-20-20ルール」が提唱されています。1990年代にアメリカの検眼医ジェフリー・アンシェル(Dr. Jeffrey Anshel)氏によって考案されました。
- 20分ごとにデジタル画面から目を離す
- 20秒間見る
- 20フィート(約6メートル)先を眺める
米国眼科学会(AAO)などが、緊張した目のピントを調節する毛様体筋をリラックスさせる効果があるとして、眼精疲労やドライアイの予防法として広く推奨しています。
わたしには、この短い間隔で休憩を入れる「20-20-20ルール」が身につきませんでした。
調べ物をしたり、文章を書いたりするだけであっという間に1時間以上経つこともざらで、20分で休憩し、20秒間遠くを見るというのは間隔が短すぎて却って集中力を途絶させて、業務効率を落としてしまいます。小休止を挟む余裕がなかったのが、現実かもしれません。
加えて、20フィート先を見るというのは、デスクの前が壁で、四畳半程度の部屋でしたから物理的に難しかったのです。我が国では、大企業の大きなビルならば、広い事務スペースがあるかもしれません。中小企業の事務所では、たいていすぐ目の前が壁だったり、四方を向いても一間が狭くて4~5メートルあればいい方ではないでしょうか。
そこで時間だけでももっと緩やかに「1時間モニターを見たら、5~10分休憩しよう」と試みた時期があります。それでも、1時間半以上経っていたこともざらでした。そして無駄なことに気を取られても仕方がないというので、現在は一切気にしないことにしました。
但し、AI化が進む職場では、スペースの制約を除けば向いているルールかもしれません。
目の奥の痛みの真犯人!ブルーライト?モニター環境?

健康経営に力を入れる企業が増えたり、個人でもPC専用眼鏡を準備するなど、ブルーライト対策やモニターなど環境面に配慮した取り組みが済んでいるかもしれません。
それでも、一日中パソコン作業をしていると、夕方になって一段と目の奥の痛み強くなったり、不快感が毎日続いたりしていませんか。
目に関する筋肉の状態チェック
目に関係する筋肉がそれほど硬直している時は、20-20-20ルールのような緩やかな刺激では、追いつかない状態になっているに違いありません。眼精疲労に関わる主な筋肉は、(1)まわりの筋肉(外輪筋)と、眼球を動かす(2)眼球の筋肉(外眼筋)に分かれます。
(注)話を分かりやすくするために、瞼などの筋肉は除きます。
目に関わる筋肉の緊張度を測る「簡単なチェック方法」をご紹介します。
(1)外輪筋は、目の周りが重い感じがするなどの症状を訴えている状態です。目の奥に痛みがある場合、痛みを優先的に感じることから外輪筋を意識しづらいかもしれませんが、眼精疲労を意識する前に比べて動かしづらい、硬直していると感じませんか。
(2)外眼筋は、自覚症状に乏しいかもしれません。目を閉じて、眼球の中心あたりに人差し指、もしくは中指の指腹(しふく)と呼ばれる手のひら側の、指紋があるぷっくりとした柔らかい部分を軽く置きます。眼精疲労の場合、眼球を動かす外眼筋に軽い痛みを覚えます。
目の奥の痛みの真犯人
目の奥の痛み・不快感の真犯人は、
『目に関わる全ての筋肉が異常なほどに硬直』したことによる酸素不足です。
眼球や目の周りには、多くの毛細血管があります。
筋肉が柔らかい状態の時、毛細血管に血液が十分流れてますが、眼精疲労時は目の関わる筋肉は過度の緊張状態です。毛細血管の血流も鈍くなり、酸素不足を招きます。
肩こりや片頭痛と同様に、目に痛みを感じやすくなります。
「筋肉を解す」を最優先に取り組む

20-20-20ルールのように目を休める、遠くを見るという穏やかに刺激する対策は、いわば平時の対策です。
眼精疲労で目の奥が痛むなど、目に関係する筋肉が過度の緊張を強いられた状態は、「痛みを取り除く扉」をこじ開けるために緊急時の対策が必要です。
そこで仕事の合間や昼休、終業時などに取り組みたいのが「眼輪筋・外眼筋・随意筋・不随意筋」を意識的に刺激する方法です。
日頃の業務や生活などでも、平時と緊急時と取るべき行動は大きく異なるはずです。眼精疲労においても、全く同じ考え方で対処すべきです。
【予告】次回から、目に関わる筋肉の解し方(アイケアの方法)をお伝えいたします。(了)