
西洋医学では、これまで高血圧の原因は不明とされてきました。しかも治療の第一歩は服薬で、治らないという前提でした。
わたしも50代で一時は160mmHgを超えて、後頭部が重くて体に異常を感じました。その後、ダイエットして130mmHg台に、下半身に筋肉をつけて110mmHg台に下がり、自身の計測史上初体験でした。
血圧と病気の関係

血圧と病気の間には、非常に深い相関関係があります。血圧が、高くなればなるほど重大疾患の発症リスクが直線的に上昇し、血管や心臓への負担が増しすことで命に関わります。
日本高血圧学会の最新基準
日本高血圧学会の最新基準『高血圧管理・治療ガイドライン2025』の血圧の病期・分類は、以下のとおり。
高血圧の診断基準:診察室血圧140/90 mmHg以上、家庭血圧135/85 mmHg以上(従来通り)
治療時の降圧目標:診察室130/80 mmHg未満、家庭125/75 mmHg未満(厳格化)
血圧と脳卒中・心血管疾患リスク
- 正常血圧(120/80 mmHg未満):基準(1倍)
- 正常高値血圧(120〜129 mmHg):発症リスクは約2倍に上昇
- 高血圧(140/90 mmHg以上):脳卒中の発症リスクは約3倍〜数倍へ跳ね上がる
わたしのダイエット後の130mmHg台の数字はありませんが、データから正常血圧より発症リスクが高くなっています。
高血圧の原因は、下半身の筋肉量の低下

今日の厚生労働省の検討会資料や、近年の国内外の大規模な追跡研究(コホート研究)において、「下半身の筋肉量(筋力)の低下が、高血圧の発症リスクを明確に高める」ことを示すデータや報告が相次いで発表されており、わたしの高血圧解消体験と符合します。
下半身の筋肉・筋力低下と高血圧の関係を示す研究データ
近年発表された大規模な追跡調査などで、以下のようなデータが報告されています。やっと筋肉が注目され始めたという段階です。
- 下半身の筋力テストと高血圧リスク(2025年発表・コホート研究)
高齢者を対象とした7年間の追跡調査: 下半身の筋力を測る「30秒間椅子立ち上がりテスト」の成績が良いグループは、成績が悪いグループに比べて高血圧の発症リスクが有意に低いことが示されています。(結果:下半身の筋力が維持されていることを示している) - 骨格筋量と高血圧の逆相関(2025年発表・大規模研究)
中高年者を対象とした研究: 体重に対する骨格筋量(特に四肢の筋肉)が多い人ほど高血圧になりにくく、筋肉量が減少するほど高血圧のリスクが高まる(逆相関の関係)ことが確認されています。
下半身の筋肉が減ると血圧が上がる
厚生労働省の最新の健康づくり指針で、「塩分を減らす」ことに加えて、「下半身の筋肉を維持して、血管に負担をかけない体をつくる」ことの重要であると強く叫ばれるようになっています。下半身(特に太ももやふくらはぎ)は、人間の全筋肉の約7割が集中しています。この筋肉が衰えると血管に悪影響を及ぼします。主な原因は、2つです。
①「第二の心臓」が能力不足に陥る
下半身の血液は重力に逆らって心臓へ押し戻される際に、ふくらはぎや太腿などの足の筋肉が「ミルキングアクション(筋ポンプ作用)」という重要な補助機能を担っています。
下半身の筋肉量が減るとポンプ機能を十分果たせない(=能力不足)ため、血液は下半身に滞りやすくなります。生命維持のために全身に血液を行き渡らせるべく、心臓はより高い圧力をかけて血液を送り出すことになり、結果的に血圧は上昇します。
② 糖代謝の悪化と血管の収縮
筋肉は、食事から摂った糖を消費したり、貯蔵したりします。下半身の大きな筋肉が失われることで糖の処理能力が落ち、血糖値が上がりやすくなる状態(=インスリン抵抗性)になります。
インスリンが効きにくくなると、交感神経が刺激されて血管が収縮して、血圧がさらに上がりやすくなるという悪循環に陥ります。(了)